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【ごはんの、ほくほく思い出話し】息子の「おいしい!」に、涙がぽろぽろ


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  • 思い出
  • 食卓
  • 料理

ずっと昔のことなのに、今でも“あの味”だけは覚えている。

学生時代のちょっぴり甘酸っぱい記憶。
「おいしい!」と叫びたくなるほど感動した、白いごはん。
緊張した心と疲れた身体に、じんわり沁みた温かさ。
思い出すと心がほくほくする、大切な人とのエピソード。

このコーナーでは、ソラミドごはんスタッフが体験した、
忘れられない「ごはんの、ほくほく思い出話し」をご紹介します。

それではどうぞ、召し上がれ。

息子の「おいしい!」に、涙がぽろぽろ

インフルエンザでワンオペ。
必死で余裕なくてつくったごはんに対する、息子のひとことが心に残っています。

2023年1月末ごろ、娘がインフルエンザ発症。
その後、看病していた妻にも感染して隔離生活。

自然と僕がワンオペで家事をまわすことになり、
掃除・洗濯・料理などいっさいをやることに。

特につらかったのは料理。
インフル感染している娘と妻、そして息子のためにも
栄養バランスを考え、ちゃんとしたごはんを作らなきゃいけないという
プレッシャーもあり、10年ぶりくらいにまともに料理をしました。

でも、仕事をして、家事をして、その合間を使っての料理は本当に本当に大変。
体も限界で精神的にも限界。ぜんぜん思ったようにいかず、完成度もいまいち。

理想からは程遠く、メニュー数も減ってしまった晩ごはん。

申し訳ないなと思いながら、
できあがったオムレツと、柔らかくなってしまった白ごはんに味噌汁を食卓に並べ、
息子と並んで二人だけの「いただきます」。

ちゃんと口に合うかな?と不安に思ってドキドキしてた僕に、
オムレツを食べた息子がひとこと。

「パパこれ美味しい。また作って!」

本当にお世辞抜きの感想。

一切れ食べて、また一切れを取り皿に運び、
ぱくぱく食べながら、にこにこして
そのひとことに、涙がぼろぼろこぼれてきました。

「昨日のあれもおいしかったよ」

「一昨日のカレーもおいしかった。またつくって」

立て続けの言葉に、一瞬で体と心の疲れが吹き飛んで、
大げさでなく救われた気持ちになりました。

ごはん(料理)をつくること。

大切なひとに「ごはんおいしい」といってもらえることが
こんなに嬉しくて、尊いことなんだと実感した一日でした。

また、息子のことが今までの100倍大好きになった、人生最高の晩ごはんでした。

これを機に、また料理をするようになりました。

多くて週に1回、晩ごはんくらいですが、家族にごはんをつくることが増えて
なにより家族という大事な存在に「おいしい」と言われるのが、こんなにうれしいことなんだなと実感してます。

体に良いおいしいごはんを食べさせて、丈夫な体をつくりたいなと思っています。

仲野順